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2016/03/26
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残根と歯石

訪問歯科診療では、口腔ケアと義歯の調整が多いのですが、
他にもう蝕治療や根管治療も行うことがあります。
抜歯を行わずに残根(根だけを残して)として義歯にしている
場合もあります。

実は、残根は清掃性が悪く、炎症を繰り返すことで歯石が沈着し、
また炎症が生じる、という悪循環が引き起こされる場合があります。
施設職員さんやご家族、ご本人ですら、口の中に残痕が存在するという
ことを知らないという場合もあります。
今回の動画については、抜歯した残痕に長年にわたって堆積された歯石が
エリマキトカゲのように付着しています。入れ歯が痛いとのことでしたが、
炎症を起こした歯肉が義歯に当たって痛かったことが原因です。


歯石の色は唾液腺由来の場合は白〜黄色をしていますが、この場合は
黒い歯石です。
白い歯石は主に歯肉縁上であるのに対し、黒い歯石は歯肉縁下にあり、
歯肉溝から出血した血液由来であるからです。

抜歯が全てではないのですが、抜歯をすべきである場合は意外と多くあります。



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