ブログ
2015/07/23
ブログ
ビスフォスフォネート製剤を点滴している人が抜歯処置が必要になったら・・?
本日はよしなか歯科クリニックは休診日となっています。
よろしくお願い致します。
ビスフォスフォネート製剤の服用と点滴の意味は全然違ってきます。
普通、お薬は体内に吸収されて、排出されます。
吸収され、排出されないものが薬として効くことになるのですが、
実はビスフォスフォネート製剤は服用の場合、ほとんど吸収されず、
かつほとんど排出されるという特徴があるそうで、服用した薬効成分の
わずが1%程度が実際に効果を発揮します。しかし、それでも歯科治療に
影響を与えるほどになります。
点滴の場合はダイレクトに血中に入れることになりますので、服用の場合より
もかなり劇的に効くことになります。
そのため、副作用の発現率が段違いに高くなります。
実際、服用の方よりも点滴を行われていた患者さまの方が顎骨壊死を発現します。
そのため、以前は「抜歯は禁忌」とされていました。
一般には乳癌などのうち、骨転移を起こすものに対して投与されています。女性だけか
と思いきや、骨転移を起こす癌であれば、投与されます。例えば、前立腺癌を有する
方も多くおられます。
また、先天性の疾患、骨形成不全などの患者さまにも投与されたりしていますが、
一般の歯科医院ではほぼ見かけることはありません。
以前は、ということは現在は大きく考えが変わっています。
現在の考え方について次回お話をしたいと思います。