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2014/11/09
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抗凝固薬と抗血小板薬と歯科:前編
おはようございます。
よく「血液をサラサラにするお薬飲んでいます」と言われますが、歯科では飲んでいるかだけではなくどんな薬かということも非常に重要になります。
最近のガイドラインとしては
血液をサラサラにするお薬は恐るるに足らず
(若干語弊がありますが)
となっています。
今回は前篇・後編に分けて説明していきます。
人間の身体には血が出ると蓋(ふた)をしてそれ以上血が出ないように作用します。この蓋のことを血栓というのですが、かさぶたは血栓が固まったものなので馴染みはあるとは思います。
さて、血液を固める機構には血小板血栓とフィブリン血栓があります。
血小板血栓は血液中の血小板が
フィブリン血栓は血液成分が複合して蓋を作ります。
もっと簡単に言えば、血を止めるシステムが二重にあります。
(本当は三重です)
薬を飲んでいる方は異常で血液中で蓋ができてしまって血液が通わなくなってしまう(梗塞)を防ぐために飲まれています。
脳にできると脳梗塞になります。
血小板血栓は動脈のような血液の流れが比較的速い部分、フィブリン血栓は静脈のような血液の流れが比較的遅い部分で起きるとされています。
そのため、動脈硬化の恐れがある人は抗血小板薬を服用されている人が多いです。
一方、抗凝固薬は血液の流れの滞りが疑われる場合に主に服用されています。
実際は明確な仕切りはないのですが。
抗血小板薬としてはバイアスピリン が有名ですが、
プレタール 、プラビックス 、パナルジン、エパデール
などがありますが、他にもたくさんあります。
抗凝固薬はワーファリンがほとんどです。ヘパリンも使用しますが、日常臨床で見かけるのはあまりないですね。
まずは全身の把握、ということで次のトピック(実際の歯科臨床)につながるのですが、続きは明日に書きます。