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2016/04/03
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抜歯;なぜ挺子で歯が抜けるか

抜歯の際に用いる器具は大きく分けて鉗子と挺子があります。
鉗子はペンチのような形態をしているためつかんで力をかけるという
のはわかるかと思いますが、挺子(elevetor,ドイツ語ではHebelなので、
私たちはへーベル、といいます)が実は抜歯の際に主役となります。
挺子はちょうど太いドライバーのような形をしています。
よく見ると先が少し湾曲したようになっていて、主にこの部分の形態や
大きさでいくつかの種類があります。これが歯根膜に沿うような形態に
なっています。



楔作用と輪軸作用によって歯が脱臼します。
楔作用とは、歯と骨の間の歯根膜部分に挿入することで歯根膜が断裂します。
また、これをさらに挿入していくと歯が歯槽窩から上昇してきます
(これがelevetorの由来?)
輪軸作用とは挿入した状態で回転力を加えると歯根膜が断裂、歯が脱臼する
ようになります。

鉗子で無理やり引き抜くようにしたり、挺子で必要以上に回転力を加えたり すると、
根が破折したり、歯槽骨が骨折したりすることもあるため慎重に行っています。

また、抜歯を行う際にはあらゆる偶発症に注意しなければならないため、
挺子を原則近心頬側に挿入したり、へーベルの持ち方というのもしっかり
決まっています。

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