ブログ
2016/03/19
ブログ
アルツハイマー型認知症と口腔ケア
認知症はいくつかの種類がありますが、その中でアルツハイマー型認知症は
認知症の6割を占める代表的な認知症です。
女性に多く、脳にアミロイドβなど変性たんぱく質が蓄積し、
神経伝達ができなく、また神経細胞の死滅により脳の萎縮が
起こる病気です。
そのため進行性の病気であり、それに伴い口腔内の状況も変化していきます。
その進行度の分類として、FAST(Functional Assessment Staging)という
ものがあります。
段階として7段階に分けられ、進行度が増すと、セルフケアが
難しくなったり、嚥下機能自体に障害が出てくることもあります。
1から7へ数字が大きくなるに従い高度になり、
日常生活に大きく支障があらわれます。
当然、治療を行うのにあたり、進行していくと、初期に設定していた
治療ゴールが下げられることになります。
現場ではこのFAST分類をあまりされていることはない印象がありますが、
訪問歯科診療を行うにあたり、突然、口腔内環境が変わることも
よく遭遇します。その場合はご家族とよくお話をし、初期に設定した
ゴールが本当に適しているのか、変更するべきなのかということは
考えるのと同時に、口腔ケアの頻度を調整していくことなども検討します。