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2016/02/10
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根面う蝕の予防
昨日は根面う蝕のお話をしましたが、その予防には
どうすればいいかということについてお話をします。
小児のランパントカリエスに対してフッ化ジアンミン銀を塗布する
ことがありますが、黒色に変わることが見た目に問題があります。
現在では多発性のう蝕が少なくなったこともあり、
あまりフッ化ジアンミン銀を用いることが少なくはなりました。
サホライド(38%フッ化ジアンミン銀)
根面う蝕に対してフッ化ジアンミン銀を使用すると効果が高いことが
近年注目されてきました。
前回にも挙げたPrevention of root caries : a literature review of
primary and secondary preventive agents(Gluman R et al. )でも
サホライド塗布を年1回行うことを推奨しています。
フッ化ジアンミン銀は銀イオンとフッ化物イオンが有効成分として、
有機質はタンパク銀へ、無機質はフッ化カルシウムを生成して
う蝕予防、う蝕進行抑制が期待できます。
また、フッ化物の塗布や洗口も効果的とされています。
特にセルフクリーニングが難しくなる要介護高齢者は、さらに
多剤服用から来る唾液分泌低下の結果、自浄作用の低下も
リスクが高くなる原因となります。