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2016/02/09
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根面う蝕について知ろう
本日は少し前に書いた根面う蝕について掘り下げたいと思います。
在宅、あるいは施設入居高齢者では口腔ケアが重要になってきます。
しかし、以前はこんなにむし歯が進んでなかったのに
むし歯が一気に進んだ!?
と思われる方もおられます。
根面う蝕と歯冠部う蝕(一般のう蝕)、実はう蝕の進行度も異なります。
なぜか?というと
歯冠部う蝕はエナメル質のバリアを破る必要があります。
この脱灰臨界pHがpH5.5であることは以前に書かさせてもらいました。
根面はセメント質、あるいは象牙質で構成されていて、これらの方が
脱灰臨界pHが高く(より弱い酸で歯が溶け出す)、pH6.4とされています。
(Gluman R et al. :Prevention of root caries : a literature review of primary and secondary preventive agents, Spec Care Dentist 2013)
もう少し深い話では、根面う蝕の主役となる菌と歯冠部う蝕の主役となる菌が
実は違います。
歯根部は汚れがたまりやすく、しかもむし歯になりやすい。
そして汚れも除去されにくい。
以前にも載せたむし歯となる要素ですが、全てが条件が悪いということに
なるわけです。