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2015/07/28
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ビスフォスフォネートの構造と薬効の関係
おはようございます。
今日も暑くなるようですね。
黄リンを扱っていた産業で顎骨壊死が見られた、というお話を以前しましたが、
ビスフォスフォネートについてもリンを含んだ構造をしています。
ピロリン酸の中にP−O−P構造(リン−酸素−リン)を有しているのですが、
真ん中の酸素が炭素に置き換わったP−C−P構造となったのがビスフォスフォネート製剤です。
炭素は有機化学をされていた方ならご存知ですが、他の原子とつなぐ手が4つあるので、
分枝の構造でいろいろな種類のビスフォスフォネート製剤が生まれます。
その分枝の構造のうち、窒素を含むものがそれらの中でも特に効果が強いとされています。
上の構造はエチドロネート(窒素非含有型)ですが、下はゾレドロネート(窒素含有型)
これらの骨吸収性抑制作用はどれくらい違うかというと100000倍と言われています。
薬の効果が高いというのはとてもいいことですが、薬は毒にもなり、諸刃の剣であるという
ことも重々に知っておく必要があります。