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2015/05/05
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歯科麻酔薬とアレルギー:キシロカインアレルギーの人への対策
今日は太秦へ子どもたちと行きました。
そういえば江戸時代の人のお口事情って気になりますね。
昔は仏師が木で入れ歯を作っていたそうですが。
子供たちは忍者と姫になりましたが、私は劇的に疲れました。
さて、パラベンではなくてリドカインにアレルギーがある人の場合の対策についてです。
リドカイン(キシロカイン)にアレルギーがある人は歯科だけでなくていろいろ検査でも
大変なことがあります。
例えば胃カメラを挿入したりする時はチューブにリドカインを塗布したりしますし、医科で
もキシロカインは活躍しています。
まずはキシロカインアレルギーの人は、安全なお薬を探すことです。
代価の局所麻酔薬を知るのは当たり前の話ですが、歯科医院では
常備されているとは限らないので常備されている医院を見つけて
おいた方が救急対応できるからです。
で、よしなか歯科クリニックだけでなく、一般の歯科医院では先日挙げた
2種のお薬を常備しているところがほとんどです。
『キシロカインがダメなら、もう一方のシタネストでは?』
という疑問になるのではと思います。
私たちの医院でも「キシロカインでアレルギーが出たことがあるので
シタネストにして欲しい」と
いうことでシタネストを使用している人がいます。
過去にシタネストで大丈夫であったという既往があったため、使用していますが、
されています。
局所麻酔薬には大きくエステル型、アミド型と2つに分類されます。
エステル型とアミド型は化学構造的に、真ん中のキーとなる部分の
構造の違いで分類されています。
コカインは麻薬として有名ですが、これはエステル型です。
このエステル型の局所麻酔薬は
コカイン・プロカイン・テトラカイン・ベンゾカインが挙げられ、
一方アミド型の局所麻酔薬は
リドカイン・プロピトカイン・メピバカイン・ブピバカイン・ジブカインが
挙げられます。
ここでもう一度昨日のブログを参照してもらうと
シタネストはプロピロカインが配合され、それはリドカインと同じアミド型
です。
つまり、二つは兄弟的な局所麻酔薬であるため、リドカインアレルギーには
注意するべきお薬であるといえます。
・・では先ほどの方はなぜ大丈夫なのか?というと可能性として、
●本当はアレルギーがなかった
●プロピトカインが本当に大丈夫だった
のかと思います。
しかし、問題はそこではなくて、“安全に使用できる局所麻酔薬が判明している”
ことです。
実際に心配であるのであれば、
希釈した液での反応テストをするのが望ましいと思います。