ブログ

ブログ

2015/04/29
ブログ

入れ歯について知ろう−その66—食べ物を”食べる”という意味での入れ歯の関わり

今日はみどりの日ですので、暦どおり医院はお休みです。
明日も木曜日でお休みですのでご迷惑をおかけしますがよろしくお願い致します。


さて、先日口腔ケアセミナーに行ってきました。
口腔ケアという概念は、私が歯科医師になった頃にはまだなかった、あるいは
認知されていなかったもので、往診(訪問診療)という考えもあまりなかったよう
に記憶しています。

今では当たり前のようになっていますが、医院があっても通院できないということが
よくありました。
その後診療車という、バスの中に歯科用チェアが搭載された車も登場しましたが、
現在ではほとんど衰退しています。ポータブルの機器が台頭して来たというのも
ありますが、車が大きすぎて細い路地などを通るのが難しいということが
あったのと高価であったということなどが主な原因なのでしょう。

話を戻しますが、
食事の流れには
食べ物を認識する先行期
食べ物を噛み砕き飲み込みやすい食塊にする準備期
食塊を咽頭に送り込む口腔期
食塊を食道に送り込む咽頭期
食塊を胃に送り込む食道期
の5つに分けられます。

誤嚥性肺炎を起こした方は以降、誤嚥を起こすのかというとそうではなく、
食形態をある程度戻していく
(通常食⇔刻み食⇔ミキサー食)
必要があるということでした。

安全を追い求め“過ぎて”食べる楽しみについての配慮が欠けていることが
多くあります。

つまり食べる楽しみとは準備期と口腔期。
食べ物を目で、鼻で、歯ごたえで、味で感じるという
ことです。
常にスムージー状のようなミキサー食では食欲が減退するのは
当然で、彩りを豊かにするということが大事であるということでした。


彩りは食欲と密接な関係があります。


また、口腔ケアも、誤嚥性肺炎以外でも味をしっかりと感じるためには
とても重要になります。



通常食にするためには私たち歯科医師が義歯をしっかりと調整するという
使命があります。

残念ながら、入所されている方で、長期間義歯の調整が行われておらず、
食事中入れ歯がよく落ちてくるなんてこともあるのは、かなり多く散見
されます。

だからこそ、定期的な検診が重要と言えます。




アーカイブ

大阪吹田市寿町の歯医者ならよしなか歯科クリニックへ