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2015/03/24
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入れ歯について知ろう−その35−バネが見えない/ない入れ歯
バネが見えるのは嫌だ、という人にはこういう入れ歯もあります、という
お話です。
入れ歯のページでもお話していますが、ノンクラスプデンチャーというものがあります。
クラスプがない、ですが、実際は特殊プラスチックがクラスプの役割を果たすというものです。
見た目にはわかりにくく、とても審美的に有利であるといった面があり、違和感も少ないため
好まれるのですが、保険適用外であるという条件がつきます。
ノンクラスプデンチャーはポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリプロピレンといった
材質を使用します。
このなかでポリエステル、どこかで聞いたことがないでしょうか?
そう、PETボトルの親戚です。
あのような弾性のある特性を利用したものです。
ただ、この義歯については、日本補綴歯科学会でも見解が出ている通り、適応をしっかり考えないと
顎堤(歯ぐき)の吸収が進んでしまったり支台歯の移動を伴ったりすることがあったりします。
また、2−3年での作り直しというのは材料の特性上必要になってきます。
例えばこのような設計の場合であれば、支持・把持が弾力が強いため期待できません。
このように一部金属を入れることで支持・把持を得ることができます。
言うなれば、私たちも身体の中に骨がなければふにゃふにゃになってしまうのと
同じで、ノンクラスプデンチャーも骨格を作る必要があります。