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2016/07/29
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経口摂取再開のタイミング
手術など、なんらかの原因で経口が中断している方が経口摂取を再開する場合、
注意することがあります。
考えてみれば当たり前で、足を骨折した後、リハビリが必要になってきます。
ただ、私たちは食べることを当たり前に行っているので、中々気づかないのですが、
嚥下のときにとてもふくざつな筋の連動をしています。
胃カメラのときにノドに麻酔をしますが、その状態で唾を飲んでみると
いかに飲み込みが難しいかをいうことが体験できます。
経口摂取開始をするためには、
全身状態が安定していることが当然ながら条件です。
また、嚥下反射が誘発されるかということも大事です。
誤嚥したときにしっかりと気管から排出できる(喀出、咳ができる)という
能力が十分か、食塊形成に必須である舌の機能が十分であるか、ということも
確認します。そして何より誤嚥したときに細菌感染のリスクを減らすため
口腔内が清潔であることも大切です。
口腔内が清潔であり、嚥下能力がやや悪い場合では、ゼリー状の食べやすい食品を
選択します。徐々に嚥下能力の回復をみて、普通食へ移行するようにしていきます。
このあたりで歯科的に関わるのは、口腔ケアと咀嚼能力の回復で、最初と最後が
主になります。