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2015/09/03
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入れ歯について知ろう−その78−顎の骨が著しく吸収してしまった人の場合
今日はよしなか歯科クリニックはお休みです。
スライド作りもひと段落つきました。
入れ歯のお話です。
現在は超高齢社会と言われ、歯は(望ましくないですが)
基本的に失われいくものですので総入れ歯の人はどんどん増えて
います。
ひとくちに総入れ歯といっても顎の形は様々で、ほとんど下顎の
土手がない人もいます。
そうなってしまうと、入れ歯に求められるのは、くっつく(吸着する)
ということではなく、使っているときに滑らない(安定する)という
ことが大きくなります。
顎の骨が吸収していくと、後方のレトロモラーパッドと呼ばれる部分は
ほとんど吸収しなく、それより前方のみが吸収します。
すると、急斜面ができることになります。学術書にはないのですが、
“スキーゾーン”と呼称されている部分、ここに力が加わると入れ歯が
前方へ推進する力が加わり、入れ歯が滑ってしまいます。
入れ歯がいつまでも落ち着かない理由の一つにこういったものがあります。
そうすると写真のように歯を一本少なくするようにして
スキーゾーンに力が加わらないようにします。