ブログ
2015/06/11
ブログ
レジン修復のキーとなる樹脂含浸層
よしなか歯科クリニックは本日はお休みです。
先週と違って小学校健診はありませんが、吹田市の3歳児健診が保健センターであります。
その後、来週の母親教室のスライドの最終仕上げを行います。
レジン充のお話ですが、その前に歯の構造と成分についてお話をします。
歯の構造はエナメル質・象牙質・歯髄の3層構造となっていますが、
浅いむし歯であればエナメル質だけに対して、
深いむし歯であればエナメル質と象牙質両方に対してレジン修復を施します。
ところが、このエナメル質と象牙質は構成が全く違い、
エナメル質はほとんどが無機質(ハイドロキシアパタイト)なのに対し、
象牙質は無機質の中に有機成分(コラーゲンと水)を豊潤に含んでいます。
さらに構造的に象牙細管というトンネルが多く存在します。
歯を切削すると、切削片が溜まり、象牙質では象牙細管をふさいでしまいます。
この層をスメア層といいますが、スメア層が除去されることで良好な接着性を
持つようになります。
前回のエッチングと同様、プライミングの目的は表面をレジンが接着しやすく
するための準備なのですが、さらにもう一つ重要なのは、『樹脂含浸層』を形成すると
いうことです。
この樹脂含浸層が、歯とレジンの接着の“仲立ち”をしてくれるため、レジンと歯は
くっつくことになります。
前のお話からまとめると、
●レジンと歯は厳密にはくっつかない
●レジンと歯が接着するメカニズムは樹脂含浸層の形成と機械的嵌合によるもの
となります。
そして最後にボンディングを施してレジンがしっかりと充されることになります。