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2015/02/19
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入れ歯について知ろう−その8−入れ歯の歯にはいろんなものがあります

おはようございます。

本日は木曜日です、よしなか歯科クリニックはお休みです。

実は昨年あたりから予約が若干とりにくい状況がじわじわと
あります。救急対応についてお待ちいただくことがございますが
ご理解の程よろしくお願いいたします。



人工歯、つまり入れ歯の歯は、種類が実は結構たくさんあります。


大きく分けて
陶歯
レジン歯
硬質レジン歯
金属歯

の4種類があります。



陶歯は陶器と同じ材質でできたものです。
耐磨耗性に優れている、つまり磨り減りにくいという性質があり、
変色がしにくいので、美しいのですが、
ベースとなるレジン床(赤い部分)との結合が問題となります。
陶器とレジンはくっつかないので、機械的な嵌合(凹みを作ってかみこませる)
ことで結合させます。
もう一つの問題は、噛んだ時に、コンといった高い音が鳴ることです。
これが気になる人もおられます。
あと一つの欠点は磨り減りにくいのですが、割れやすいという特徴もあり、
修理が若干困難です。

こういった特徴からあまり用いることがなくなったのですが、80歳以上の
おじいちゃんおばあちゃんの入れ歯で、昔から使っている人は結構陶歯の
ものが見られます。





レジン歯と硬質レジン歯は同じレジン(プラスチック)ですが、材質が異なります。
今の主流はこの2つ、特に硬質レジン歯ではないかと思います。

先ほどもでてきたベースのレジン床と同じ材質なのはレジン歯です。
化学的な接着力が最もあり、義歯を修正する予定がある場合、例えば歯を取って
入れ歯に歯を足したり、噛み合わせを意図的に変化させたりするなどの場合は
こちらの方がよいとされています。
しかし、レジン自体は粘りがあるものの、磨耗しやすいため、また変色もしやすい
ことから長期の使用では向いていません。


硬質レジン歯は見た目の美しさと耐磨耗性に優れた人工歯です。
硬質レジン歯は現在作る義歯のほとんどに用いられているのではないかと思います。
厳密にはレジンと硬質レジンは接着しないので、最終的な義歯でない場合は
向かない場合もあります。

では、なぜ硬質レジン歯はベースのレジンとくっつくの?というと3層構造になっています。
その最下層がレジンと接着しやすい材質でできているという工夫があります。

硬質レジンの中でもオーソシットという人工歯は最も硬いとされていて、自費の義歯では
使用します(残念ながら保険適用の人工歯でありません)





金属歯はめったに見ませんが、実は結構いいとされています。
見た目的な問題もあるのと、修理が難しいなどの理由もあるのですが、
噛み切る力は最も高いとされています。
金属歯といっても人工歯全体が金属ではなく、一部分だけ金属に置き換わっている
ものがほとんどです。





まとめてみると
審美性では
陶歯>硬質レジン歯>レジン歯>金属歯
耐摩耗性では
金属歯・陶歯>硬質レジン歯>レジン歯
修理などのしやすさでは
レジン歯 >硬質レジン歯>金属歯・陶歯


となります。

まずはどんな義歯を目標に作るのか、ということから人工歯の種類を選択します。


人工歯と天然歯が違うというお話を書こうと思いましたが、思った以上に長くなりましたので
明日にします。

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