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2015/05/13
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入れ歯について知ろう−その71−根面板を選択する5つの利点と4つの落とし穴
本日の吹田は昨日とうってかわってとてもいい転帰でした。
そして、よしなか歯科クリニックで新しい写真撮影も行いました。
写真撮影の撮影をするのを忘れてしまいました...完成したらまたブログ等で報告します。
根面板とは、歯の根だけを残して、その上に金属、あるいはプラスチックで頭をつける方法です。
以前にお話ししたコーヌスクローネのもっと背丈が低いものといえばいいでしょうか。
この上に義歯をかぶせることで着力点を低くすることができます、これも以前にお話した内容に近いのですが。
根面板の上に入る義歯のことをオーバーデンチャーと言いますが、
根面板の利点として、
●側方力の軽減
が挙げられます。
他にも歯根膜が残ることによる
●咬む感覚が残る
ことや、
●骨の高さが維持される
こと、さらに
●粘膜部分の負担が軽減される
●歯が残せることの心理的な負担が軽減される
ことが利点として挙げられます。
しかし、丈が短くなることで、
●歯ブラシが難しくなる
といった弊害があり、また骨の高さがしっかり維持されることで、かえって
●顎堤のアンダーカット部が大きく残る(特に前歯部)
ことや、義歯が薄くなってしまい
●義歯の破折が生じやすくなる場合もある
こともあります。当然、
●神経の治療は必須
となります。
つまり、なんでもかんでも根面板とするといかないのですね。
かえって入れ歯を難しくさせてしまう場合もある諸刃の剣でもあります。
—といっても最初の治療計画をしっかり立てれば大きく問題となることは
ありません。
次回は根面板をさらに掘り下げてみたいと思います。