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2015/05/12
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入れ歯について知ろう−その70—いかにして歯と入れ歯を共存させるか
facebookでも書いたのですが、阪急吹田駅から、よしなか歯科クリニックと逆方向なのですが、
出口町にある片山公園では、今バラが見頃です。
よしなか歯科クリニックではアロマを設置していますが、最近までバラの芳香でした。
それぐらい私はバラが好きです。
(お肉ではないですよ)
さて、先日書いた、歯が弱っている場合には、その38でも少し書かさせてもらった通り、
動いている歯は動かないように固定する、ということをします。
義歯で固定することを二次固定と言います。
二次があるのなら一次もあるのでは、と考える方はそのとおりで一次固定もあります。
もう一つ、暫間固定というのもあります。
弱った歯を丈夫な歯、あるいは弱った歯同士を手を合わせてしっかりさせる方法で、直接的に
固定する方法を一次固定と言います。かぶせものをつないでがっちりと固定しようという考えです。
しかし、歯同士を繋げてしまうと、悪くなっているときに発見がどうしても遅れてしまいがちになります。
また、丈夫な歯と繋げてしまう方法であれば、運命を一蓮托生としてしまう可能性があるため、しっかり
した歯の寿命を縮めてしまうこともあります。
さらに、歯が本来持つ生理的な微小な動きを止めてしまうことになります。
強固に固定がされるため、とても有効な手段であるのですが、反面上記のような欠点もあります。
暫間固定は、歯を接着剤で直接固定する方法ですが、暫間(しばらくのあいだ)であるため、義歯とは
相性が悪い方法ではないかと考えます。
二次固定は、義歯が直接歯の動揺を抑えてくれます。この二次固定の最も良い点は、
生理的な動きを阻害しないこと、
義歯を外すと元どおりになるため、歯それぞれの動揺の評価が可能であること=
発見が早くできるといったメリットがあります。
歯を失った時に早期に対応できる設計が可能というのも二次固定の特徴であると
思われます。
最初の義歯、二つは似た様な義歯ですが、コンセプトが全く違います。
左は二次固定をねらった、義歯であるのに対し、
右は二次固定の概念はない義歯です。
次回は根面板について少し掘り下げてみたいと思います。