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2015/05/11
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入れ歯について知ろう−その69—歯冠歯根比とは?
歯を抜かずになんとかしたいという人は少なからずおられます。
やはり何度も生え変わらない歯であればできる限り残したい、というお気持ちはわかります。
しかし残すことのメリット・デメリットというものも考えて残すことになります。
歯周病が進行してしまった場合、特に考えなければならないのは、歯冠・歯根比
と呼ばれるものです。
今回は入れ歯について知ろうシリーズには入っていますが、実際は半分かぶせものや
歯の大切さについてのお話でもあります。
歯冠歯根比は、土台がしっかりしていないとその上の建築物が倒壊する、というイメージに
近いと思います。
この比というのは、1:1.4が理想であると言う方もあれば、1:1でも大丈夫という方がおられます。
この歯根側の比率が小さくなればなるほど条件が不利になっていきます。
ましてや入れ歯の支台歯(バネをかける歯)の場合はなおさらです。なぜならば、側方に対する
抵抗力が弱くなっている歯に横揺れを防ぐ力を負担させるからです。
では抜かないといけないのか、というと、先ほども書いたとおり、メリット・デメリットを
考えた上でそれらの予防策を考えて義歯を設計します。
今回はそのまま残した場合の対策・予防策についてです。
義歯の支台歯としては矯正治療、再生療法、隣在歯の固定に加えて、義歯での固定、
支台歯のリストから外す、歯が失われた時に義歯修理できるような義歯設計にする、
根面板にする
などがあります。
次回よりそれぞれについてお話をしていくようにします。