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2015/04/05
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入れ歯について知ろう−その44−すれ違い咬合は難しい!1
すれ違い咬合は、Eichner分類ではC1にあたるのですが、通常の部分床義歯に比べて非常に難しいと言われています。
以前にお話しした被圧変位量のことも考慮しないとけないといけない(歯に比べて粘膜は約10倍の変位量を持ちます)
また、歯に対して入れ歯もしくは顎堤が負担することになりますので、それぞれへの負担は大きいというのも特徴です。義歯の破損や顎堤の吸収が強く生じることも多くあります。
また、残存歯に対しても負担は大きくなりますので、支台歯の動揺が生じやすいというのも特徴です。
さらには汚れが付着しやすくブラッシングもしにくいため、齲蝕(むし歯)や歯周病のリスクも高いといったこともあります。
残存歯は噛み合わせを失うと歯の移動や挺出が生じることから咬合平面が乱れてしまっている場合が多く、義歯の作製を難しくする要因となります。
さらに噛み合わせにも問題がでてきます。
私たちは噛めないところでは噛もうとしないので、右が噛めなくなると左で噛もうとして、両方で噛めなくなると前の方で噛もうとします。いわゆる習慣性の咀嚼時の顎位が知らず知らずのうちにずれてしまっていることが多くあります。
これも難しくなる要因となります。
・・・などなど、枚挙にいとまがないくらい難しいといわれる要素がたくさんあります。
これに対応するにはどうすればいいか、やはり早期に歯を失うのを予防する対策を講じる
ということがベストです。