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2015/04/01
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入れ歯について知ろう−その41−各構成要素と歯頚部との関係
今日から4月ですね、エイプリルフールですが、何も思いつかないので
普通通りに書きます。
パラタルバーについて書きましたが、違和感がないことだけに注意して作るのか、
というとそれだけではないのでさらに注意するべきことを書きます。
それは、歯にとって、為害性のないようにするということです。
これはクラスプの回でも書きましたが、力だけではなく、歯に
汚れがつきやすく、たまりやすく、落ちにくいという環境を
作らないようにしなければなりません。
それには特にバーと歯頚部がある程度離れてることです。
中途半端に接近していると汚れがたまって歯周炎を惹起してしまう
こともあります。
教科書的には歯頚部(歯と歯ぐきの境界)から上顎で6mm以上、
下顎で3mm以上離して設計することが推奨されています。
とくに下顎の場合、リンガルバーを設定する舌側(歯の裏側)の
歯ぐきの部分の深さが浅い人と深い人がいます。
浅い人の場合は3mm以上離すことができないため、リンガルバーが
できない場合があります。
ではどうするか?というと今度の方策として、歯を覆うということをします。
歯の裏側の基底結節(中央部付近の膨らみ)まで覆う形にして、歯頚部を
覆うようにします。
保険ではレジンで覆うことになり厚さが約1.5mm以上になるのですが、
保険外であれば金属での設計が可能になり0.3-0.5mmの厚さに抑えることが
できます。
まとめると
歯頚部からしっかり離す
か
歯頚部を完全に覆う
かになります。
よくある質問で、どちらが違和感が少ない?というのがあります。
実は人それぞれで、覆われていない方がいいという人もいますし
覆っている方がつるっとしていて気持ち悪くないという人もいます。