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2015/02/18
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入れ歯について知ろう−その7−芸能人は歯が命、総入れ歯はバランスが命パートⅡ
昨日のグッドニュースというのは
以前、旦那が所属するバンドを見に行ったのですが、
サックス奏者の坂田さんがなにわジャズ大賞を受賞されました。s
とても端正な音色で素敵だったのを覚えています。
パート練習を診療室の待合室でこっそり閉め切って使ってもらってたことも
あり、嬉しく思います。
是非チェックをしてみて下さい。
さて、
かみ合わせ、昨日はカッチンと噛んだ状態、そのときに食べ物を噛んでいる状態について
お話をしました。
キーワードはバランスです。
私たちは食べ物を食べるとき、単純に開け閉めをしているだけではなく
微妙に顎を左右に動かしています。
いわゆる食べ物をすり潰す(臼磨)運動です。
ここで、また天然歯と違う現象を考えないといけません。
私たちは噛んだ状態から左右どちらかに動かすと動かした反対側は歯が当たらない状態になります。
噛んだ状態から右に顎を動かすと左側は全く当たりません。
一方右は糸切り歯、もしくはいくつかの歯が当たる人がいます。
前者を犬歯誘導、後者をグループファンクションと言いますが、片側だけが当たっているという状態が
天然歯の一般的な当たり方です。
総義歯で同じような歯の当たり方にしてしまった場合どうなるでしょう。
義歯はバランスが命となります。
横にずらすと外側に力がかかります。
すると義歯は転覆する力へと転化します。
片側だけが当たる状態では義歯は基本的にうまくいかないことが
多いです。
ではどうすればいいか、そこでバランスを考えます。
反対側にも力が加わるようにします。
つまり、バランスがとれたかみ合わせにします。
これを“両側性平衡咬合”といいます。
平衡=バランスです。
まとめると、側方運動(噛んだ状態から横に動かした)した場合、
天然歯では片側だけが当たるのに対して
義歯では両側とも当たる
ということになります。
今日はここまでです。
入れ歯の人工歯を並べる位置についてお話をしましたが、
次回は人工歯って天然歯と同じなの?ということを
お話します。
——
おまけです。
天然歯では若い人は犬歯のみがあたる人が多いのに対して、
加齢に伴って全体的にあたる人が多くなります。
それは歯が磨り減るからです。
犬歯誘導がいいとされているのは、歯は横からの力には弱く、
それを最も根が長い犬歯が一手に担うからです。
そういう意味では、八重歯となっている方は(力の面で)
少し不利といえます。