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入れ歯について知ろう−その1−入れ歯はなぜ落ちてこない?
ホワイトニングキャンペーンお申込みありがとうございます。
よしなか歯科クリニックでは、私が補綴の専門医・指導医というものを取得していることもあり、
他院で入れ歯で困っていて来院される人もおられます。
義歯(入れ歯、以後義歯とします)について知ることで、義歯のトラブルについては8-9割がた解決
することがほとんどである、と私は考えています。
しばらく入れ歯のことについて、シリーズでお話を書いていきたいと思います。おつきあい下さい。
よくCMで部分入れ歯(部分床義歯)と総入れ歯(全部床義歯)といわれますが、
部分床義歯と全部床義歯、部分と全部ではその維持機構(お口の中に留まる仕組み)が
大きく違います。
部分床義歯は歯によって支えられています。
わかりやすくといえば、こういう感じですね。
サルが木に捕まっているイメージで、
サルが義歯、木が歯です。
木(歯)がしっかりしていないとサル義歯も安心して捕まっていられない、
つまり、歯が弱ってくると入れ歯もしっかり落ち着かなくなります。
サルがつかむ手が弱くなると木に捕まっていられない、
つまり義歯の金属のツメ(クラスプ)が弱ってくると外れやすくなります。
つかむ木(歯)が多くなればなるほど、丈夫であればあるほどしっかりしますし、
少なくなると不安定になってしまいます。
部分床義歯の場合は様々な要素が絡むのでチェック部分が多いのですが、
このあたりについては追々説明していきます。
それに対して、全部床義歯になると、つかまる場所がないので、どうしてくっついているかというと
2つのイメージで考えていただければと思います。
一つは吸盤フックの原理です。
義歯と粘膜との間の内部の空気を遮断することで、大気圧で支えられ、くっついています。
しかし、吸盤も空気が入ればペロッととれるのと同じように、空気が入り込むと
いとも簡単に取れてしまいます。
そこでもう一つの原理が登場します。
それはシーソー、つまり“バランス”です。
入れ歯の片方に力がかかったときにバランスが崩れないようにかみ合わせを作ります。
左側と右側、このバランスで入れ歯は落ち着くことになります。
入れ歯にとって最も重要なのはこの力のバランスです。
この二点がクリアできていれば総入れ歯も落ちつくことが多いのです。
●入れ歯の大きさは適正か
●入れ歯と粘膜との合い具合は良いか
●入れ歯に加わる力の入り口である歯の位置は適正か
●頬や舌、唇の力との調和はどうか
これらをチェックし、改善するだけで随分と変わります。