ブログ
歯を抜いた部分はいつになったら治りますか?
不幸にも抜歯となった場合、その後、歯を抜いた穴は凸凹のままではなく、
きれいに治っていきます。自然にきれいに治っていき、なだらかな堤状に落ち着いていきます。
これが先日書いた6か月という期間がかかります。
抜歯後一日目では血餅と呼ばれるいわゆるカサブタが完成します。
しかし、湿潤している口の中では幼弱でごくまれにカサブタがとれてしまうこともあります。
その後、血管が抜歯窩(抜いた部分の穴)内に向かって伸びていき、肉芽組織へと変わっていきます。
この部分が徐々に、徐々に骨へと置換されていきます。
骨を作る骨芽細胞と骨を吸収する破骨細胞がせっせと骨をリモデリングします。
骨に囲まれた抜歯窩は6か月の時間をかけて骨で満たされていきます。
もちろん個人差もありますし、抜歯理由によっても大きく変わります。
断面図
根の先に向かうほど骨が厚くなるため、骨で満たされていく一方で
歯の頭側(イラストでは上の方)では骨が薄くなるため、骨がやせていきます。
これを防ぐために抜歯窩に肉芽形成を促すコラーゲンを入れることで、治癒を
促進させることができます(主に審美やインプラントを考慮する場合に行います)
なので、抜歯後にどのようにして失った歯を回復させるのか、というのは非常に
重要な情報となります。
歯を抜いた後、ブリッジを作る場合はこのように治癒が不完全な状態で作っても歯ぐきの形が徐々に
ひきしまっていくため、思いもよらない隙間を作ってしまうことがあります。
では6か月も待たないといけないか、というと、表面上の治癒は2,3か月で落ち着き、その後2,3か月は
内部が骨で充実するだけで、表面上の変化はほとんどないといわれていますので、できれば2,3か月を
待機してブリッジを製作していうことが望ましいと考えられます。
そのため、お待たせしてしまうことがありますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。