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2014/12/16
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歯の痛みは様々

吹田もめっきり寒くなってきました。
よしなか歯科クリニックでも防寒対策について、朝礼でお話をしました。
診療室が全員があまり暖かくなりすぎないようにするのが難しいですね。

歯の痛みの表現にはみなさん様々あります。
鋭い痛み、しみる、ズキズキした痛み、などなど。

実は神経にはいくつか種類があって、神経線維が伝えるその伝導速度によってA線維、B線維、C線維に分類されています。その中でも歯髄や歯根膜等の感覚情報を伝えるのはA線維とC線維です。
A線維は線維が太くかつ髄鞘とよばれる部分を持つため、伝導速度がかなり早く、いわゆる鋭い痛みを伝えます。
一方、C線維は線維も細く髄鞘も持たないため、伝導速度が遅いため、いわゆる鈍い痛みを伝えます。
A線維は閾値が低い(敏感)で、すぐに興奮して痛みを伝えるのですが、これらは歯の頭の部分(歯冠)、とりわけ歯髄と象牙質の境界に多く分布しています。
C線維は歯の根の部分、とりわけ歯髄の深部に分布しています。

例えば次のようなお話をされる方が来た場合、
「最初チクチク痛かったのですが、段々と激しい痛みが出てきました。我慢していると少し鈍い痛みに変わって痛みが一旦落ち着いたんです。でもそのまま放っておいたらまた痛みが出てきました」
こういうように推察されます。
最初チクチク痛い→むし歯で穴が空いてA線維へ刺激が伝わりやすい状態だった
激しい痛み→歯冠部のA線維が炎症で興奮していた
鈍い痛みに変わった→歯冠部の神経が死んでしまい、炎症が歯根のC線維に波及した
痛みが消えた→歯の内部の神経が死滅して、痛みを伝える線維がなくなった
再び痛みがでてきた→歯の周囲組織が疼痛の原因となっている

それぞれのステージで痛みの原因が違い、それにより、細菌による感染がどこまで進んでいるかということも処置の具体的な方針に関連します。

痛みが消えたからといって安心するのではなく、原因は何かということをよく観察することが大切です。



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